足底腱膜炎についての質問をいただきましたので対処法をご紹介します。

1.足底腱膜炎とは
足底腱膜は足底の踵骨から足趾に広がっている筋肉や腱を保護し、足底のアーチを保っている腱様組織です。
足底腱膜が何らかの原因で炎症を起こすと踵骨隆起(踵のふくらみ)の前面付近に痛みをもたらします。

2.原因
スポーツや長時間の立ち作業、肥満、合わない靴の使用などによる足底腱膜への慢性的な刺激が考えられます。

3.症状
特徴は、起床時や長時間の坐位などからの第一歩目の踵の痛みです。痛みは、歩行すると次第に軽くなりますが、慢性化すると歩行中にも痛みます。

4.当治療院の治療法
熱感、腫れ、発赤、痛みが強い場合は、安静を保ちます。
これらの状態が長く続くいたり、症状が強い場合は、整形外科などで精査、鎮痛・消炎剤などの処置が必要かと思います。
慢性化すると治りづらいですが、根気良く治療を継続して行くことが大切です。

・古典医学的な診察法に基づき、全体的なバランスを整える鍼をします。
・腓腹筋、ヒラメ筋など関連する部位へ症状緩和の鍼をします。
・足背への鍼が効果的な場合があります。
・足底への刺鍼が最も効果的ですが、痛みを感じ易いので最終手段としています。
・セルフケアとして、ストレッチ方法をアドバイスいたします。

5.セルフケア
足底腱膜、足底筋群、腓腹筋、ヒラメ筋のストレッチが効果的です。
ただし、痛みや炎症状態が強い場合は控え、無理のない範囲で慎重に行ってください。

ご紹介するのは、ASTR(Active Soft Tissue Release)というストレッチ法で、トリガーポイント(硬結・圧痛点)を押圧しながら行うのが特徴です。
トリガーポイントを押圧することにより、少ない関節可動域で効果的なストレッチが可能です。
痛くて大きく動かせない場合でも、動かせる範囲内で十分なストレッチ効果があります。

ア.足底腱膜、足底筋群のストレッチ
・踵骨隆起前面の圧痛点(押すと痛い所)を探す。
・足趾を足底側に曲げた状態で圧痛点を踵骨隆起方向に圧迫する。
・圧迫したまま足趾を足背方向へ痛過ぎない力で約5秒間ストレッチする。
・一旦圧迫を解き、上記の動作を5~6回繰り返す。
・圧痛点がが数ヶ所ある場合、その部位ごとに上記のストレッチを繰り返す。

イ.腓腹筋のストレッチ
・腓腹筋は、膝関節を屈曲しない状態で行います。
・腓腹部(ふくらはぎ)の圧痛点を探す。
・足関節(足首)底屈した状態で圧痛点を膝窩(膝の裏側)方向に圧迫する。
・圧迫したまま無理のない範囲で足関節を背屈し、約5秒間ストレッチする。
・一旦圧迫を解き、上記の動作を5~6回繰り返す。
・圧痛点がが数ヶ所ある場合、その部位ごとに上記のストレッチを繰り返す。
・膝を伸ばしたまま行うので、1人で行うのは少し難しいかも知れません。

ウ.ヒラメ筋のストレッチ
・ヒラメ筋は膝関節を屈曲した状態で行います。
・腓腹筋の下層の筋肉なので、圧迫部位やストレッチ方法は、腓腹筋と同じです。

エ.ヒールカップ、足底板、アーチサポートなどの使用
足底の保護やアーチの形状を保つ装具。市販もされていますが、専門家の処方が必要な場合もあります。